インスタチップ製作素材キット

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インスタチップとは

インスタチップとは、DIYで作ることができる簡易的なカスタムイヤーチップ/カスタムイヤーピースのアイデアです。
見た目や精度などは本格的なカスタムイヤーチップには及びませんが、自分自身で作ることができるので、カスタムならではの遮音性や装着安定性を手軽に体験することができます。
ここでは、付加重合型シリコン印象材を使用してイヤーチップを自分の耳穴形状に変形・保持させる方法を紹介します。

基本的な製作手順

1:イヤーチップの選択

インスタチップの製作には、自分の耳にぴったりと合ったイヤーチップを使うことが重要です。

2:印象材をイヤーチップに充填

イヤーチップをイヤホンに装着した状態で、イヤーチップのドーム(傘)裏側に印象材を充填します。チップ内に隙間ができないように注意をしてください。

3:耳に装着して印象材を硬化させる

チップに充填した印象材が固まる前に速やかに耳へ装着、そのまま5分程度待つと、チップが耳穴形状に沿った状態で固まります。

4:仕上げ・完成

チップからはみ出した印象材はハサミやデザインナイフなどで切り取り、完成です。

【製作時のご注意】

ダイナミック型レシーバーを利用するイヤホンでは、振動板動作確保のためステム側面などにベント孔(写真参照)が設けられている場合があります。この部分にシリコン印象材が入り込むと音がおかしくなったり、最悪の場合イヤホンの故障や修理に繋がってしまいます。シリコン印象材注入や形状採取等の作業時は、製品付属のシールまたは市販のマスキグテープなどでこのベント孔を必ずふさぎ、シリコン印象材が入り込まないようにしてください。
またインスタチップ完成後、硬化したシリコン部がベント孔に被さっている場合には、当該箇所のシリコンをカッター等で少し削り取り、通気を確保するようお願いいたします。

上記写真はダイナミック型レシーバー搭載イヤホンの一例です。イヤホンメーカーや機種により、ベント孔の位置やサイズはそれぞれ異なります。またベント孔以外にも、イヤホンを正常に使うための機構が備わっている場合があります。ご自身のイヤホンの機能や性能などを十分理解した上で、インスタチップ製作作業を進めてください。

インスタチップ製作素材キットのご案内

インスタチップ製作素材キット

須山補聴器では、インスタチップを自分で製作するための素材として、シリコン印象材とイヤーチップ(Sedna Earfit SE1000)をセットにした『インスタチップ製作素材キット」を販売しています。

インスタチップ製作手順例

Sony WF-1000XM4での製作を例に、「インスタチップ製作素材キット」を使用したインスタチップの作り方を紹介します。

 (1)チップ巻きつけ方式

 


キット付属のシールやテープ等でイヤホン内側のマイクをマスキングし、チップの傘(ドーム部分)を裏返します。イヤーチップの下側になる部分に油性ペン等で印を入れてください。
 

印象材をそれぞれ直径1cm弱の球体を目安に取り出し、手のひらでしっかりと練り合わせます。印象材をイヤーチップに巻きつけたら、印象材をチップ裏側に巻き込みながら傘を戻します(チップ内に隙間ができないようにご注意ください)。チップからあふれた印象材は取り除いてください。
 

耳に装着し、印象材が硬化するまで待ちます。おおよそ5分ほどたったらイヤホンを耳から取り外してください。チップからはみ出た印象材をハサミやカッター等で取り除けばインスタチップの完成です。

 (2)注射器方式

 


キット付属のシールやテープ等でイヤホン内側のマイクをマスキングし、チップの傘(ドーム部分)を裏返します。イヤーチップの下側になる部分に油性ペン等で印を入れ、チップを元の形状に戻します。
 

印象材をそれぞれ直径1,5cm弱の球体を目安に取り出し、手のひらでしっかりと練り合わせます。印象材を注射器に詰めたら注射器先端をチップの裏側に差し込み、チップ内に隙間ができないように意識しながら注入していきます。チップからあふれた印象材は取り除いてください。

注射器使用時の注意

注射器に残った印象材を取り除く場合は、内部の印象材が完全に固まってから押子を抜いてください。押子のゴム部分に硬化した印象材がくっついて一緒に抜けます。
 

耳に装着し、印象材が硬化するまで待ちます。おおよそ5分ほどたったらイヤホンを耳から取り外してください。チップからはみ出た印象材をハサミやカッター等で取り除けばインスタチップの完成です。

ご注文前にお読みください

印象材について

  • 付属の印象材は、イヤーチップの形成を目的としたものです。それ以外の目的・用途では使用しないようお願いいたします。
  • 印象材は、お手元に届いてからなるべく半年以内に使用を完了してください。古くなった印象材は、硬化時間に極端に差が出る可能性があります。
  • 印象材の硬化時間は数分から5分程度ですが、練り合わせ時間と温度により変化します。練り合わせ作業の時間が長く、気温が高い環境では通常より早く硬化します。練り合わせ作業時間が短く、気温も低い環境では硬化が遅くなります。

 

インスタチップ製作素材キット使用時の注意

  • 本製品は、ご購入された方自身の責任においてイヤーチップを加工し、使用するものです。
  • 本製品を利用してのインスタチップ製作過程、またインスタチップの使用において生ずるイヤホン本体の不具合や故障または損害については、弊社は一切の責任を負い兼ねますことをあらかじめご了承ください。
  • イヤーチップの加工または加工したイヤーチップを使用することで、イヤホン本体側の各種製品保証に影響が生じる場合がございます。
  • 本製品で製作するインスタチップは、印象材を使用した簡易的なものであり、恒久的な形状の維持を保証するものではありません。時間の経過に伴い、内部に充填した印象材の状態が変化する場合もございます。
  • 耳あな形状や大きさなどの影響により、製作しても期待した効果を得られない場合がございます。またカスタムチップ化により、イヤホン本体の機能が出る可能性も考えられます。
  • マイクやセンサーなど、イヤホン本体の各部分に硬化前の印象材が入り込むと、イヤホンが正常に機能しなくなる場合があります。イヤーチップ形成時は、印象材が他の部分に付着しないよいうに十分にご注意ください。

 

サポート等について

  • このキットは、ご自身でインスタチップを試してみたい方に、素材として印象材とイヤーチップを提供するものです。このキットを使って製作したインスタチップに関するサポートはございません。
  • キットにはイヤーチップの試供品としてSednaEarfit XELASTECが含まれていますが、このチップはシリコン印象材と一体化しないため、インスタチップ製作には使えません。
  • 須山補聴器では、インスタチップに対応した機種のご案内はしておりません。ユーザーの方々同士で情報交換をしいてただければ幸いです。

カスタムイヤーモニターとは
ライブステージでミュージシャンが自分たちの演奏を確認するために利用するオーダーメイドのイヤホン。イヤモニやカスタムIEM、CIEMなどとも呼ばれます。テレビの音楽番組でも目にすることが増えましたが、近年ではポータブルオーディオにおいて一般ユーザーの音楽鑑賞にも広く利用されるようになりました。